年後半は消費関連株の動きが活発化する公算大
年後半は、やはり経済活動再開期待=消費回復期待の影響を受ける銘柄に注目することとなりそうです。
内需の消費関連株が浮上してくる想定で、原動力はもちろんワクチン接種進展です。もはやコロナワクチンの予防効果には疑いがなく、接種開始に出遅れた日本も欧米の初期を上回るペースで接種が進んでいます。
また、当初想定されていなかった「職域接種」の貢献も大きく、役職員だけでなくその家族や、子会社・取引先までが範囲とされ、年齢の区別なく希望者を募っています。高齢者から若年層へという流れだけでなく、全世代同時進行で接種が進んでいます。
盛夏には接種率30%、秋には同50%が見込まれますが、(欧米の例では)50%を超えると、活動が一段と活発化し、消費回復の勢いが増してくるとされています。
政府は11月末までに希望者全員への接種を掲げていますが、ワクチン接種の後期段階では接種ペースが鈍化し、接種率80%ラインを達成するにはインセンティブがないと難しいことも定説となりつつあります。
それでも消費は回復していき、株式市場では先駆けて動きが見られると思われます。
NTTドコモの携帯電話の位置情報データでは、6月最後の土日(6月26~27日)の東京・銀座の午後3時台の人出は、60~70代が5月最終週の土日(5月29~30日)と比べ39%増加したことが示されています。この伸び率は他のいずれの年代(10~50代)と比べても高く、特に70代は45%増と大きく伸びたとのことです。
先行してワクチン接種を完了した高齢者がけん引する格好で、消費が回復していくことになりそうです。
消費関連銘柄でも、ファストフード・郊外店・ファストファッションはコロナ禍によるダメージが比較的小さく、EC・ドラッグストアは追い風を受けた業態です。それらを除いた、これまであまり注目されなかった銘柄の中から、年後半の大出直り銘柄が出てくるかもしれません。
この観点から注目される銘柄をピックアップし「モデルポートフォリオ」の対象としてみます。単一銘柄選択よりも広範囲な選択によるメリットが享受できる可能性がある時ではないでしょうか。