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『相関係数』とは値動きの連動性の強さを表す指標です。『相関係数』が1未満の資産を組み合わせると、一つの資産の価格が下落したときにその他の資産が別の動きをすることで、保有資産全体の価格変動の抑制につながります。さまざまな資産に投資するにあたり、自分の保有している資産との『相関係数』を確認することは有用でしょう。

【ポイント1】『相関係数』は値動きの連動性の強さを表す指標

 日本の投資家による米国株投資は昨年から盛り上がりを見せています。投資信託協会によると、米ドル建て公募投資信託の純資産総額は、2020年5月から2021年5月までの1年間で18兆円から28兆円へと増加しました。ただ、ここ最近の米国株はやや上値の重い展開が続いており、他の資産へ目を向け始める投資家も出てきています。

 そこで参考になるのが『相関係数』です。資産価格の『相関係数』とは、値動きの連動性の強さを表す指標で、1から▲1の間の数値を取ります。全く同じ動きをするなら1、全くの無関係なら0、反対に動くなら▲1となります。

【ポイント2】『相関係数』が低いと分散効果が高い

『相関係数』が1未満の資産を組み合わせると、一つの資産の価格が下落したときにその他の資産が別の動きをすることで、保有資産全体の価格変動の抑制につながります。そのため、『相関係数』が相対的に低い資産を組み入れることによって、リターンあたりのリスクを下げることができます。

 米国株との『相関係数』(月次ベース、5年)を見たのが右の表です。株式の『相関係数』は総じて高めですが、グローバル高配当株や日本株と比べると中国株は米国株との『相関係数』が低くなっています。世界リートの米国株との『相関係数』は株ほど高くありません。

【今後の展開】『相関係数』の確認は有用

 ただし、相関係数はデータの頻度(日次、週次、月次)や期間によって変動します。また、マーケットの急激な変動時には平時よりも『相関係数』が高まり、値動きが似通うことも指摘されています。

 しかし、さまざまな資産に投資するにあたり、自分の保有している資産との『相関係数』を確認することは有用でしょう。

 なお、弊社は今後も世界経済の回復、企業業績の拡大を受けた株高継続を、米国も含めて想定しています。