私が投資してみたいと考える5銘柄

 スクリーニングで選んだ銘柄に、機械的に投資するのは得策とは言えません。配当利回りが高い銘柄には、将来、減配になるリスクもあるからです。ここから、さらに絞り込む必要があります。

 私は、1987年から2013年まで、日本株ファンドマネージャーをやっていました。私がもし今、ファンドマネージャーならば買ってみたいと思う銘柄は、5銘柄あります。以下の通りです。

筆者がファンドマネージャーならば買ってみたい5銘柄

コード 銘柄名 業種 配当
利回り
最低
投資額
2768 双日 商社 4.0% 35,000
5020 ENEOS HD 石油 4.7% 46,360
8002 丸紅 商社 3.4% 99,170
8306 三菱UFJ FG メガ銀行 4.3% 63,370
9412 スカパーJSAT HD 情報通信 4.2% 42,600
出所:筆者作成、配当利回りの根拠は前表、最低投資額は6月2日終値で最低投資単位100株を買うのに必要な金額(円)

 上記5銘柄は、予想配当利回りが3.4-4.7%と高いことに加え、以下の通り、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの株価指標で低く据え置かれているバリュー(割安)株です。PERは10倍前後、PBRは解散価値と言われる1倍を割り込んでいます。今後、割安な株価が見直されて、株価が上昇する余地があると予想しています。

上記5銘柄の予想PERとPBR:6月2日時点

コード 銘柄名 PER:倍 PBR:倍
2768 双日 7.9 0.67
5020 ENEOS HD 10.6 0.64
8002 丸紅 7.4 0.94
8306 三菱UFJ FG 9.5 0.48
9412 スカパーJSAT HD 9.7 0.54
出所:PERは、6月2日株価を2022年3月期1株当たり利益(会社予想)で割って算出。各社決算短信より楽天証券経済研究所が作成

 日経平均は既に大きく上昇していますが、上記銘柄はいずれも日経平均と比べると出遅れています。最近、丸紅が見直されて、やっと日経平均並みの上昇率となっています。

日経平均と、上記5銘柄の株価推移比較:2019年12月30日~2021年6月2日

出所:QUICKより作成、2019年12月30日の値を100として指数化