G7通貨の強弱
5月時点でG7の中での通貨の強弱は「カナダ、英ポンド>ドル、ユーロ>円」となっています。
その背景は、ワクチン接種率、景気回復、金融政策の変更が要因として働いているようです。
ワクチン接種率については、ドル、英ポンドを筆頭にカナダもユーロも、円より圧倒的に高い状況です。金融政策については、カナダは既にテーパリングを開始しており、英国は来年の利上げを示唆しています。米国のテーパリング議論が現在焦点になっていますが、時期的にはまだ先の話であり、ドルが最強となるのは時間がかかると思われます。日本は金融政策の変更は数年考えられないことから、今後の円の強弱を決める要因としては、ワクチン接種率や景気回復度合いとなりそうです。
景気回復度合いはワクチン接種ペースによるため、今後の日本の接種ペースに注目です。日本は現時点の接種率は低いものの、接種ペースは欧米と比べて速いとの見方もあり、欧米が頭打ちとなっている中では、6月は日本の接種率が見直される月になるかもしれません。
特に米国では、ピークの4分の1程度の接種ペースであり、今後、日米の接種率のギャップが縮まっていくことも予想されるため、円とドル、あるいは、他の通貨との関係も変わってくるのかどうか注目です。
テレビのニュース番組で、高齢者が予約しているのにもかかわらず、5時間前から行列に並んでいる姿をみていると、政府や自治体の取り組みが真面目な国民性に対してスムーズに対応できるのであれば、接種ペースは予定よりも早まるかもしれません。