21年1-3月は小幅減収、4月以降に成長軌道回復へ

現地コード 銘柄名
01112

健合国際控股

(ヘルスアンドハピネス・インターナショナル)

株価 情報種類

28.00HKD
(5/12現在)

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 中国の粉ミルク・サプリメント大手、健合国際の21年1-3月期の売上高は前年同期比0.7%減の24億600万元だった。買収効果や為替変動による影響を除いた自律ベースでは同5.9%の減収。市場別では、プロバイオティック(微生物含有)サプリメントが苦戦した中国で5.1%減。ANZ(オーストラリアとニュージーランド)市場では20年のロックダウン前に行った豪サプリメントブランド「Swisse」の在庫積み増しや代理購入チャネルの実質停止が響き、15.6%の減収となった。ただ、品目別では、乳児用調整乳の売り上げが前年同期比9.2%の安定増を確保しており(ニールセンの調べでは、中国市場でのシェアは6.3%)、BOCIはこの点を前向きに評価している。さらに、成人用の栄養食品・ケア製品を扱う「ANC」部門、ペット栄養食の「PNC」部門を含むその他ビジネスも、パンデミックからの正常化に伴い成長軌道を回復すると予想。目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 乳幼児用栄養食品・ケア製品を扱う「BNC」部門を見ると、1-3月期には乳児用調整乳の売上高が前年同期比9.2%増の12億9,000万元(中国では8.4%増)。オーガニック乳牛ミルクの売上高は3.8%増だったが、ヤギミルクシリーズが96.4%の大幅増を記録(乳児用粉ミルク全体の9%相当)した。ただ、BNCのうち、プロバイオティックサプリの売上高は36.6%減の2億4,700万元。前年同期実績の高さに加え、免疫強化系製品に対する需要の後退が痛手となった。

 一方、成人用のANC部門の売上高は1-3月に前年同期比5.9%減の6億5,100万元。自律ベースでは13.9%の減収だった。やはり免疫強化系製品に対する需要減で、プロバイオティックサプリが苦戦。代理購入チャネルの停滞も響いた。ほかに、ペット用のPNC部門の世界売り上げは13.4%減の6,800万元。ただ、米国市場ではネット販売の好調で、5.6%の増収を確保した。

 BOCIはプレミアム製品の堅調見通しや広範な販路展開を理由に、乳児用調整乳事業の成長が続くと予想(ニールセンによれば、同社製品は中国のスーパープレミアムブランド市場でシェア4位)。経営陣はコスト高について調達価格の固定化や製品アップグレードなどで対処する方針という。また、ANC、PNC両部門の売上高について、BOCIはこの先、自律ベースのプラス成長を回復すると予想。理由として代理購入チャネルの段階的な再開やPNC代理販売モデルの変更が21年4月に完了する見通しを挙げた。

 20-23年の増収率、増益率について、BOCIはそれぞれ年率平均10%、15%を見込む。21年予想PER(株価収益率)15.0倍をあてはめて目標株価を引き下げながらも、現在株価が同11.8倍と、ヒストリカルな低水準にあるだけでなく、セクター内でもほぼ最低レベルにある点を指摘。株価の先行きに対して強気見通しを継続している。