米経済指標が示す、旺盛な企業の投資意欲

執筆:たりたり社長

 新型コロナウイルスのまん延で大きくダメージを受けていた米国の実体経済の回復が、いよいよ本格化してきた。

 PMI(サービス業景気指数)、ISM製造業景気指数など、毎月発表される経済の活況を示す経済指標の結果は、その多くが事前予想(市場予想)を超えた好調な様相を呈している。加えて、ここ半年以上、多くの経済指標の指数は、景気好調の基準とされる50を超え続けることが多くなっている。

 なぜ、こんなにも景気回復を示すような経済指標が出ているのだろうか? それは、企業がこれからの景気回復の本格化を見通し、その準備段階に入っているからだ。

 サービス業や製造業の好不調を示す指数が軒並みよい結果を出している背景には、企業の戦略として、「これからワクチン接種が進んでいくにつれ、人々の消費・外出がさらに増加していくだろう。それに備えて、今のうちから準備をしておこう」という心理的な作用が働いている。