運用会社は、必ず自社だけで運用を完結させなければいけない?

解答:×

 投資信託の目論見書に「委託会社(ファンドの運用の指図を行う者)」として記載されている運用会社は、外部の機関に運用を委託=アウトソースすることが認められています。つまり、Aアセットマネジメントの商品として展開されているAファンドが、実際にはB投資顧問によって運用されている、というようなイメージです。依頼元であるAアセットマネジメントは、委託先のB投資顧問に対して相応の報酬を支払います。

 このように、外部の機関に運用の指図に関わる権限を委託することを「外部委託運用」といいます。

なぜ運用会社なのに、外部委託するの?

 では、なぜ費用を負担してまで、わざわざ別の会社に運用を委託するのでしょうか。

 運用会社には各社で得意とする領域があります。そこで、特定の市場や資産の運用に精通している別の会社に運用を委託することで、より効率的な運用を実現するというわけです。外部委託運用が多く活用されている例としては、専門的な調査力が必要とされる新興国株式や中小型株式のほか、特定のテーマに特化した株式やREIT(リート:不動産投資信託)などもあります。