IPOの実際と注意点は
利益を得られる可能性が極めて高いIPOですが、注意しておくべき点もあります。
まず、IPOは小さいリスクで大きなリターンが期待できることから、非常に人気が高いです。IPOの抽選に申し込んでも、ほとんどが外れます。ですから、あまりIPOに過大な期待を抱かないようにしましょう。
購入資金が拘束される
こうした事情から、少しでも当選確率を高めるため、いくつもの証券会社にIPO抽選の申し込みをする方もいるようです。
もちろん、これにより当選確率はアップしますが、このとき注意しなければならないのが、購入資金が拘束されるという点です。
証券会社により、購入資金が拘束されるタイミングが異なりますが、例えばブックビルディング申込時や抽選時に資金拘束される証券会社3社に申し込みをすると、抽選に当選する・しないにかかわらず、購入価格の3倍の資金を準備しなければならなくなります。
参加・申し込みの手間がかかる
また、複数の証券会社に申し込むとなると、事前に口座を開設しておく必要や、ブックビルディング参加・購入申し込みをそれぞれにおいて行う必要があるなど、結構な手間がかかります。
筆者の個人投資家仲間でIPOに何度も当選している人がいますが、その人いわく「投資の利益というよりは作業料をもらっているようなもの」と言っていて、筆者も「なるほど」と思いました。
IPOはローリスク、ハイリターンという夢のような投資対象であることは事実です。でも、当選確率を上げて利益を得るためには、その裏でまめな努力が必要なのです。