最近はデイトレードがメイン

──今現在のポートフォリオは変わりましたか?

 実は最近、ガラリと変えたんです。というのも、今の米国の株式市場は荒れに荒れているんですよ。昨年はコロナで暴落したと思ったら、すぐにリバウンドが来て、テスラの株価が10倍に高騰するなど異様な盛り上がりを見せました。今年に入ってからも中国株やレディット銘柄()などに個人投資家が群がり、狂乱状態となりました。ところが、2月中旬に暴落し、大混乱に陥ったんです。今も暴風が吹き荒れていて、まったく先が読めない状況です。

レディット銘柄/米国のオンライン掲示板「レディット」に群がる人たちの熱狂によって高騰した銘柄のこと

──つまり、どんなに優良銘柄であっても安心して保有できないということですね。

 はい。だから今は短期売買に徹しています。少しでも株価が上がったらリカク(利益確定)し、下がったら損切りするというやり方です。

──ということはデイトレードもしている?

 最近は多いですね。リモート勤務なのでやろうとすればできますし(小声)。

──日本だといくら在宅でも勤務時間中には取引しにくいと思うんですが(笑)。

 もちろん、本来はバツですよ(笑)。でも、こっちでは、勤務時間中、業務外のことを少しやったとしても、きちんとやるべき仕事を完遂できれば特に問題視はされない、みたいなところがあるんです。実際、僕も昼間、トレードしたら夜、仕事をしますし。

──周りの同僚とかもやっている方がいらっしゃるんですか?

 たぶんやってるんじゃないかなあ。アメリカ人はお金に対する執着が半端ないですからね。仕事そっちのけで、デイトレードに興じている人がいてもおかしくはないです(笑)。

 しかし、「今のあなたの投資スタイルは?」と聞かれたら必然的に「中長期ベースだけど今は短期トレードの頻度が高い」と答えざるを得ないんですが、米国投資家の多くは、中長期投資と短期トレードを併用していると思います。日本人から見て、中長期投資で見ている米国株投資家は、いわゆる、401Kで「投資」というよりは「積立」をしている人たち。でもこれは米国人にとっては当たり前のことで、「投資をしている」という感覚はないんじゃないかな。

 今の米国株は、とにかく値動きが早くて、利益が出ても一瞬できえるようなスピード感なんです。その速さについていくためには、デイトレードや、時にはスキャルピングもやらざるを得ないという状況ですね。

──デイトレードだと中長期取引とは異なるノウハウが必要ですよね。中長期中心だったもみあげさんにとって、すぐに利益確定のカンどころはつかめましたか?

 たしかに難しいですが、今のところ勝ったり負けたりです。何とかうまく立ち回らないと! と思って頑張っています。

──そもそも投資を始めてからのトータル収支はどのくらいになりましたか?

 1,500万円の資金で始め、その後、1,000万円くらい追加しているので、元手は2,500万円くらいです。それが今、4千数百万円に増えています。自分ではまずまずかなと思っています。

──目標は1億円?

 1億円は通過点ですかね。やるからにはもっと上を目指したいなと。

──おお! 強気ですね! 日本でも今、米国株投資を始める若い方がとっても増えているんです。中編では、その方々へアドバイスをぜひお願いします。

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