ユニクロ実質値下げもアパレル株への関心を喚起する?
4月から税込み表示が義務化されることを受け、ファーストリテイリングが運営する衣料品の「ユニクロ」「GU」では、先駆けて3月12日に価格表示を変更しました。
それまでの税抜き本体価格をそのまま税込み価格としたことから、実質9%の値下げとなった格好です。税込み価格表示は実際の支払額がわかりやすくなる半面で、消費者が価格を一目見たときに割高と感じてしまう可能性もあり、同社は上記の対応をしたものです。
もちろんこの効果がどう出るかは未知数で、すべての事業者が同様の対応(実質値下げ)をするわけではないでしょうが、国内アパレル最大手企業の動きに併せる企業も出てくると予想されます。
加えて、実質値下げがこの先の「コロナリベンジ消費」に弾みをつける可能性もありそうです。株式市場でここまであまり話題にされていない「アパレル株」への注目度が高まるかもしれません。参考として国内アパレルの5大企業を挙げておきます。
ファーストリテイリング(9983・東証1部)
「ユニクロ」、「GU」の運営企業です。世界展開に積極的です。
・1年日足チャート
しまむら(8227・東証1部)
低価格の実用・ファッション衣料を展開しています。2020年10月に自社EC(電子商取引)サイトを開設。
・1年日足チャート
青山商事(8219・東証1部)
紳士服業界首位、郊外型紳士服専門店チェーンの草分け企業です。
・1年日足チャート
ワールド(3612・東証1部)
婦人、紳士、子供服主力の老舗アパレル。ショッピングセンターへの出店に特長があります。
・1年日足チャート
オンワードホールディングス(8016・東証1部)
「23区」、「組曲」などの中価格帯ブランドを百貨店向け中心に展開しています。
・1年日足チャート
「ファーストリテイリング」、「しまむら」など例外はあるものの、アパレル企業は総じてコロナ禍の悪影響を強く受けた業界です。退店やブランド廃止などを耳にすることが多い印象です。
この先、コロナが落ち着くとともに事業環境が正常化に向かい、投資家が見直し始めると、株価インパクトが強くなるかもしれません。
以下ではアパレル関連株の中から10万円で投資可能な銘柄を取り上げます。