FOMC、そしてもうひとつの重要イベント
今年2月から急激に上昇し始めた米長期金利。しかし、パウエルFRB議長はこれを押し戻そうとはせず、米長期金利は「米経済の明るい先行きを反映したものだ」として、上昇を容認する姿勢を示しました。ただし(短期金融市場を操作する政策金利の)FF(フェデラルファンド)金利については、マーケットが織り込んでいるよりもFRBは「慎重」であると述べています。
緩和縮小が始まる?利上げはいつ?インフレを放置して大丈夫?マーケットがFRBのお導きを求めて祈るなか、パウエル議長は今回のFOMCで、米経済の見通しと雇用市場、インフレ、量的緩和、緩和縮小、そして長期金利などの複雑な相互関係について説明してくれるでしょう。
そして、もうひとつの重要イベントはグラミー賞授賞式、ではなくて、3月18、19日の日銀金融政策決定会合。黒田日銀のもとで始まった異次元の金融緩和(2013年4月)から8年、マイナス金利導入(2016年2月)から5年が経過したことで、日銀は今回の会合で「政策点検」を行います。YCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)の運営や上場投資信託(ETF)を中心とした資産買い入れ方法などが、オーバーホールの対象です。