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『中国の株式市場』は、かつては上海と深センの本土市場と香港市場の2つに大きく分かれていました。近年の自由化によって、内外の投資家への規制は大きく緩和され、海外からの本土株式市場への株式投資も活発に行われるようになっています。さらに、新興ハイテク企業等を主な上場対象とした株式市場が、上海市場と深セン市場にそれぞれ設定されてきており、中国株式への投資の幅が大きく広がっています。
【ポイント1】『中国の株式市場』は選択肢が豊富
以前、中国では内外投資家への投資規制が厳しかったため、中国本土の上海市場、深セン市場と、香港市場は別々の存在とみなされていました。それが徐々に自由化され、2014年から始まった株式相互取引制度により、まず上海、次に深セン市場に上場する株式への海外からの投資が活発に行われるようになりました。
『中国の株式市場』にはそれぞれ特色があります。上海市場には、伝統的な金融や重工業などの国有企業が多く上場しています。深セン市場は、新しい情報技術やヘルスケアなどの民間企業が多く上場しています。香港市場にも多数中国企業は上場していますので、こちらへの株式投資も可能です。
また、新興企業向けの株式市場として、2009年には深セン市場に、中国版ナスダックと言われる「創業板」が、2019年には上海市場にハイテク新興企業向け市場の「科創板」が開設されました。なお、上海の「科創板」は、今年の2月から一部銘柄が株式相互取引制度を通じて海外からも売買できるようになりました。
このほか、海外からの投資家が中国株式投資を検討する際に参照する株価指数としては、MSCI中国をあげることができます。この指数の特徴は、採用されている企業が本土上場株、香港上場株の他、アリババなどの米国上場株も含まれており、『中国の株式市場』全体をよく表す指数とみなされています。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
【ポイント2】『中国の株式市場』の特徴
バラエティに富む『中国の株式市場』ですが、指数の産業構成比を見るとその特徴がよく表れています。新しい中国の状況は、MSCI中国や深セン市場によく表れると推察されますので、特に注目です。