「8資産均等」のバランス型にもリスクはある

 実は「8資産均等」のバランス型は、各資産のインデックス型商品を同じ割合(12.5%)で束ねているにすぎません。インデックス型の集合体なので、信託報酬こそ低く抑えられていますが、各資産間の相関が高まると、分散効果が働きにくくなり、結果的にリスクが上昇するという点には注意が必要です。

 では、「8資産均等型」は選ばない方がよいのかというと、決してそういうわけではありません。

 つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)のように、積み立てで10年単位の時間をかけ、コツコツと資産を作っていきたい、あるいは、それだけの時間をかけられるなら、「8資産均等型」は決して悪い選択肢ではありません。2020年のコロナ・ショックのような特異な状況下では、短期的な基準価額の変動を覚悟する必要がありますが、長期的には相応のリターンも期待できます。まさに「時間分散」との組み合わせで効果を発揮できる、というわけです。

 次回は、この「時間分散」について詳しく見ていきます。