ユーロの反転も新たなドル高材料
相場の反転ではユーロの動向にも注目する必要があります。昨年、ユーロはFRB(米連邦準備制度理事会)の長期金融緩和策によるドル安によって年始の1.06台から上昇し、欧州復興基金の合意によって1.15を上抜け、1.23台まで一段高となりました。しかし、直近は、新型コロナの感染再拡大で経済活動が制限され、ワクチン供給が足元で遅れていることから、ユーロ圏の経済回復期待が後退し、ユーロ売りが強まってきています。ユーロもユーロ買いのポジションが膨らんでおり、このポジション調整が進めば、ユーロ安が進み、1.20割れの可能性が高まってきます。このユーロ安によるドル高がドル/円に対してもドル高に影響を及ぼしてくることが考えられます。
しかし、一方でユーロ安を通してユーロ/円も下落し(円高)、ドル/円上昇の重石になってくることが予想されます。ユーロ/円も昨年は115円台から127円台に上昇しましたが、ここへ来て上値が重くなってきています。ドル/円は、ユーロ/円などクロス円の上昇によっても支えられてきた面がありましたが、逆にユーロ/円が下落してくるとドル/円の上昇スピードが鈍くなることが予想されます。
ドル/円は、当面は緩やかに円安に行くかもしれませんが、11月の高値である105.70円近辺に顔合わせに行けるのかどうか、あるいはその水準を超えて106円台に乗せることができるのかどうかが注目です。
余談ですが、今年の節分は2月2日でした。節分が2月2日になるのは124年ぶりとのことですが、124年ぶりに2月3日でない節分は誰にとっても初体験と思っていたら、1984年は2月4日だったそうです。全く覚えていません。翌年のプラザ合意ははっきり今でも鮮明に覚えていますが、節分のことは全く気に留めていなかったのかもしれません。
そして、しばらくはうるう年の翌年は2月2日になるそうです。2022年、2023年、2024年は2月3日ですが、2025年は再び2月2日になるそうです。このパターンは2057年まで続くとのことで、2月2日の節分は珍しくなくなるそうです。
いずれにしろ、2月2日でも、3日でも、4日でも節分の翌日は立春。
もうすぐ春がやってくるのが楽しみです。