特段の存在感がある『日経平均採用銘柄』

 日経平均株価は構成225銘柄の株価を平均して算出(正確には継続性を保つための「除数」で割って算出)されていることから、株価が5ケタなどの“値がさ株”の株価動向に影響を受けやすくなります(=値がさ株の多くは日経平均構成比が高い)。

 以下は日経平均構成比が高い銘柄ベスト10です(2020年11月時点)。

  1. ファーストリテイリング(構成比約12%)

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
  1. ソフトバンクグループ(同5.5%)

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
  1. 東京エレクトロン(同4.5%)

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
  1. ファナック(同3.5%)

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
  1. ダイキン工業(同3.4%)

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
  1. エムスリー(同3%)
  2. KDDI(同2.5%)
  3. テルモ(同2.5%)
  4. 信越化学工業(同2%)
  5. アドバンテスト(同2%)

 昨年3月のコロナ安後の上昇が目立つ銘柄が多いです。これら高い構成比の銘柄が日経平均の上昇を先導したことが分かります。それにつれて、日経平均株価への注目度がさらに高くなったことが想定されます。

 個人投資家は個別銘柄を選別する投資が中心ですが、機関投資家の運用、中でも株価指数に準じた成果を目指すインデックス運用は、(日経平均型だと)日経平均株価の構成比に応じて225銘柄すべてを保有するスタイルです(注:個人投資家もETF[上場投資信託]などを通じてほぼ同様の投資は可能)。

 この視点からは、日経平均採用銘柄には、その企業の業績動向や一般的な知名度を超えた存在感があることがわかってきます。やはり東京市場を代表する銘柄ということなのです。ここでは日経平均採用銘柄の中から足元の株価の動きが好調、かつ10万円で投資可能な銘柄を紹介します。