20年本決算で4%の増収見通し、豪NZ市場の回復期待で21年以降を楽観

現地コード 銘柄名
01112

健合国際控股

(ヘルスアンドハピネス・インターナショナル)

株価 情報種類

33.30HKD
(1/13現在)

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 健合国際の20年12月本決算の売上高について、BOCIは前年比4.1%増の113億7,000万元を見込んでいる。部門別では、乳幼児用の栄養食品・ケア製品(BNC)が同8.1%の増収、成人用の栄養食品・ケア製品(ANC)が3.0%の減収になるとみている。全体の粗利益率が65.2%と、前年を小幅に下回る半面、下期の経費削減を受け、営業利益率は前年並みを維持すると予想。財務費用の大幅減などを背景に、通期純利益は前年比12.7%増の11億3,300万元に達する見通しを示した。続く21年以降の業績に対しては、ANC部門の回復期待を理由に、おおむね楽観的。21年4-6月以降のANZ(オーストラリアとニュージーランド)事業の復調見通しや新製品の投入、ペットケア事業の買収などが寄与するとみる。また、同社の現在株価が21年予想PER(株価収益率)で13.1倍と、香港上場の同業銘柄の中では低水準にあると指摘。21年予想PER15.0倍をあてはめて目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 まず成人向け製品のANC部門を見ると、中国市場での豪サプリメントブランド「Swisse」の販売が好調で、20年10-12月の売り上げ伸び率は前年比25%超と、前四半期から加速したとみられる。BOCIのリサーチによれば、ネット通販売り上げが同50%超の伸びを記録したという。また、オフライン販売では、保健食品表示「藍帽子」の認定が追い風。20年末までに7-8種が認定を受けたが、同社はさらなる認定の取得を進める。一方、地域別では、新型コロナウイルスの感染再拡大に見舞われたANZ市場が苦戦し、その影響で、ANC部門の20年の通期売上高は前年比3%減の38億7,000万元にとどまる見込み。ANZ市場の回復は早くても21年4-6月になる見通しという。

 乳幼児向けのBNC部門は相対的に堅調で、BOCIは20年10-12月に前年同期比10.9%の増収を達成したとみている。うち乳児用粉ミルクの売上高は10-12月に7.8%増と、前四半期の13.2%増から減速したとみられるが、これはヤギミルクシリーズ「貝可思」を投入した前年同期の実績が高かったことが一因。新製品の発売ペースが鈍ったことも影響したという。同社のBNC製品の取扱店舗数は20年末時点で推定5万店強だったが、BOCIは一段の競争激化に対処するため、21年も積極的な販路拡大戦略を継続するとみる。このほか、在庫処理が進んだプロバイオティック(微生物含有)サプリメントの売上高も、10-12月に前年同期比20%以上伸びたと予測している。

 BOCIは20-22年の収益見通しを小幅に修正(米ペットフード大手Solid Goldの買収効果は組み込んでいない)。従来と同じ21年予想PER15.0倍をあてはめる形で目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを維持した。レーティング見直しにつながる潜在リスク要因としては、プロバイオティックサプリの在庫処理が予想以上に遅れる可能性、政策変更、中国・ANZ両市場における新型コロナ再拡大を挙げている。