ナスダック、S&Pともに2021年は増益ベース

 2021年の米国経済は州(地域)によって差はあるものの、コロナ危機による2020年の落ち込みから回復することが有力視されています。ワクチンの開発と普及が進めば、回復の足取りはよりしっかりしそうです。

 ワシントンでは、予測不可能な事象が多かったトランプ政権から、オーソドックスでも予見可能性の高いバイデン政権となります。

 図表2は、S&P500指数とナスダック100指数(ナスダック総合指数を構成する非金融主力100銘柄)の業績動向を示したものです。S&P500指数をベースとする予想EPS(1株当たり利益)は、2020年の減益を経て、2021年は増益に転じ最高益を更新する見通しです。

 米国市場の業績拡大をリードしているのがナスダックの主力株です。DX(デジタル)化をけん引するナスダック100指数ベースの予想EPSは2020年も前年比20.4%増益で着地し最高益を更新。2021年や2022年も二桁増益が見込まれ、市場全体の成長をけん引すると期待されています。

<図表2:ナスダック主力株は利益成長見通しをけん引>

*2020年、2021年、2022年の予想EPSは市場予想平均
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2007~2022年)