投資を広めて、投資に恩返しがしたい
──もう一つ、最近買われたサンセイランディックはどんな経緯で購入されたのですか?
大阪で開催されたIRフェアにブースを出していたんです。話を聞いてみたらビジネスモデルがとてもユニークだし、割安でもあったので購入しました。
──家賃債務保証と底地ビジネス。投資初心者だとなかなか目がいかない分野だと思うのですが。
自分が理解できない分野の銘柄は買わないと言いましたが、これらは話を聞いたら理解できたし、納得もできましたから。
──自分には馴染みがない分野だからと除外してしまうのも、それはそれでもったいないかもしれませんね。
はい、その通りだと思います。
──サンセイランディックはIRフェアで知ったとのことですが、そうしたイベントにはよく行かれるのですか。
よく行きます。個人投資家向けの会社説明会とか。株主総会同様、社長や役員の話を直接聞くことができるので、貴重な場なんです。
──アイルさんご自身も勉強会を主催されているとか。
最初はゲーム会だったんです。投資のイロハを学べる「キャッシュフローゲーム」というボードゲームの会で、毎月、名古屋で実施していました。投資歴の長いベテランからビギナーまでいろんな方が来てくれて、かなり盛り上がりました。そのうち、まずはみんなでゲームをやり、その後、投資に関する勉強会を行うというかたちに変わりました。ただし、最近はゲームの時間がなくなり、勉強会主体になっています。
──始めた動機は何だったのでしょう?
投資をやっている人たちに仲間を作る場を提供したいと思ったんです。投資って基本1人で行うものですが、誰かに相談したい、投資について語り合いたいと思うこともあるんですよ。それで、投資家同士が出会えるような場を作りたいなと。
僕は、会社員時代、どこかでずっと「会社員に向いていないなぁ。自分で考えて、自分で決めてやるほうが向いてるなぁ」と漠然と思っていたんです。投資と出会って手痛い経験もしましたが、投資を続けた結果、人生の自由度や選択肢が増えたと思うので、多くの人に投資の楽しさを知ってもらって、悩みを解決する方法になればいいなと。
──それで熱心に勉強会を開いているんですね。
おおよそ100人弱くらいの規模で、月一頻度で開催しています。資産バリュー投資家座談会なども開催しているのですが、著名投資家の座談会はとても人気で、募集開始してすぐに満席になることが多いですね。
──主催するのは大変な負荷ではないですか?
確かに(笑)。運営負荷の低減が今年の課題です。 2007年から自分の投資経験を伝えるセミナーを不定期で始めたのですが、長年続けていく中で投資仲間も増えて、勉強会の趣旨に賛同して協力してくれる投資仲間も増えてきました。そのおかげで投資家の座談会のような勉強会も開催できるようになりました。
私は株式投資に出会って本当に幸せだと思っていますし、今の生活が充実しているのは投資のおかげだと感謝しています。勉強会を開催しているのも、投資について学べる場を提供していきたいという想いで続けています。投資の神様がいるとしたら、投資の神様への恩返しみたいな感じです。投資仲間の皆さんにも本当に感謝しています。