先週の結果
先週は、NYダウの高値警戒で、日経平均も2万7,000円を前にもみ合いへ
先週の予測は、翌週にメジャーSQを控え、前週末は2万6,644円で引けていることで、NYダウが堅調であれば、2万7,000円をにらんだ展開が想定されるとしました。そのNYダウは、S&P500指数やナスダック総合指数が史上最高値を更新しているにもかかわらず、ザラ場では3万ドル台に乗せるものの、終値では回復できず高値警戒感の強い展開となりました。これを受けて日経平均は、12月1日(火)から3日間は、小幅続伸して年初来高値を更新するものの、2万6,800円水準での方向感のない動きに終始。高値はザラ場で2万6,889円、終値で2万6,809円となって、2万7,000円に到達できませんでした。
11月30日(月):日経平均は、朝方は前週末の米株高を受けて、+185円の2万6,830円と5日続伸で始まりました。しかし、後場になると利益確定売りが先行。時間外の米株先物安に日経先物売りが加わり、為替も1ドル=103円台の後半の円高となったことで、一時▲238円の2万6,405円と大幅下落となり、終値は2万6,433円でした。出来高は24億8,779万株、売買代金4兆7,669億円と大きく膨らみました。これはMSCI日本指数の銘柄入れ替えなどの需給イベントによるものです。日足を見ると2万6,433円から2万6,830円と大陰線となっており、高値水準での大陰線は調整前の兆候という場合があります。
12月1日(火):前日の週明けての米国市場は、感染拡大が続く中で、トランプ米大統領が中国の半導体企業のいくつかをブラックリストに加えると発言したことで、NYダウは一時▲446ドルに。終値では▲271ドルの2万9,823ドルとなりましたが、日経平均は前日大きく下げていた反動で、米株先物の上昇とワクチンの早期実現期待で、+190円の2万6,624円で寄り付きました。後場には米バイオ・モデルナ社がワクチンの緊急使用許可申請をしたことで、一時+418円の2万6,852円まで上昇。終値は+353円の2万6,787円と再び年初来高値を更新しました。
2日(水):前日の米国市場では、米ファイザー社や米モデルナ社のコロナワクチン使用許可申請、追加経済対策の期待、イエレン前FRB(米連邦準備制度理事会)議長の米財務長官就任予定を受け、3指標そろって上昇。S&Pとナスダックは史上最高値を更新したことで、日経平均は+97円の2万6,884円で寄り付きました。しかし、その後は上下動を繰り返す方向感のない展開となり、終値は+13円の2万6,800円と小幅続伸で引けました。
3日(木):前日の米国市場は、S&Pが連日の最高値更新でしたが、NYダウは一時▲224ドルまで下げて+59ドルというように方向感に欠ける展開で、日経平均は▲60円の2万6,740円で寄り付き、前日の終値をはさんだもみ合いとなりました。後場には+67円の2万6,868円まで上昇した後、下げに転じて方向感に欠ける展開となり、終値は+8円の2万6,809円と小幅ながら終値では3日連続の年初来高値更新となりました。
4日(金):前日の米国市場はマチマチだったものの、ファイザー社がワクチンの今年の出荷量を当初計画の半分にするという報道で、NYダウが+227ドルから+85ドルまで上げ幅を縮小して引けたことで、日経平均は▲112円の2万6,697円で寄り付き、▲163円の2万6,646円まで下げました。しかし、売り一巡後は押し目買いで下げ渋り、終値は▲58円の2万6,751円と4日ぶりの反落となりました。
引け後の米国市場:主要3指標そろって最高値を更新し、高値引けで終わりました。11月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が5カ月連続の減速に加え、伸びが予想を大きく下回り、ドル/円が一時103.83円まで売られました。この発表を受け、追加経済対策への期待が高まり、ドルが買われ株価は最高値更新となりました。追加経済対策がかなり短い時間のうちに実施される可能性が高まっています。