『会社四季報』で3年後に上がる銘柄をみつける

──どんな投資法にも長所と短所があると思うのですが、バリュー投資の短所はどういう点ですか。

 過小評価されている銘柄を買って、値上がりするのをじっくりと待つというのが僕らのスタンスですが、当然、待てど暮らせど上がらないこともあるわけで、そこが短所といえば短所ですね。

──いわゆる「バリュートラップ」でしょうか。

 はい、バリュー投資家なら誰でも経験することです。

──かぶ1000さんは、何年くらい待つことを想定して買うのですか。

 何年待つと決めてはいませんが、目安としては3年くらいですね。3年以上先のことを予測するのは困難ですし。

 でも、7年売らずに持っていて報われたケースもあります。

──つまり、PBRなどを指標にして割安株を見つけ、それらの中から3年以内に上がりそうな銘柄を買う、ということでしょうか。

 はい、そういうことです。

──となると、3年以内に値が上がる銘柄をどうやって見分けるかがポイントになりますね。
かぶ1000さんはどうやって見分けているのですか?

 ひと口に言うのは難しいですね。それが簡単に分からないのが投資の難しさだと思います。

 ただ、1つ言えるとしたら、僕は『会社四季報』を隅々まで読んで、その材料を探します。

──四季報は頼りになりますか。

 もちろんです。上場企業すべてのデータが掲載されているし、年4回発行されるのである程度の鮮度も保証されています。投資家にとっては必需品でしょう。

 ただ、四季報で何もかもわかるかというとそうではなく、僕もネットで調べたり、株主総会に出向いて情報を収集したりもします。

──昔から読んでいるのですか。

 はい、中学の頃から読んでいます。年4回欠かさず購入してすべて保存していますから、今、うちには100冊近くあります。

──なるほど。それでは、次回は実際、どのように四季報を活用しているのかをお伺いします。

※このインタビューは2020年3月19日に実施し、2020年4月24日に初回掲載したものです。

3つのキーワードを書いて下さい、とお願いしたところ「誰かの引用やことわざじゃなく、自分の言葉で書きたい」と、とても真剣に時間をかけて考えて下さったかぶ1000さん。そして最初に決まったキーワードが「自分で考え、自分で決断」でした。

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