4:やまみ(2820)

 豆腐・厚揚げ・油揚げ・業務用豆腐など大豆を主原料とした食品とおからパウダーの製造を行っている食品メーカー。「豆腐類の製造・販売という成熟産業の中で、新商品の開発力と圧倒的なコスト競争力・供給力でシェア拡大を進めています。新工場稼働による償却費増や関東への本格進出で現在、利益率が低下していますが、ここ最近は積極投資の回収期に入って増益基調への転換が視野に入ってきたと思います。関東での販売シェアが上がっていくことで新工場稼働率も上がり、売上増加とともに利益率が改善することに期待しています」(アイルさん)

5:Lib Work(1431)

 熊本に本社のある新興住宅メーカーで、WEB見積もりなどインターネットを活用した住宅価格のコストダウンに強みを持つ。「まだ九州を中心とした一部エリアでしか事業展開をしていませんが、ネットを本格的に活用した住宅会社であり、事業拡大の余地が大きいと注目しています。先見性のある経営者で、従来の住宅会社とは異なるビジネスモデルで展開しているため、成長性が高いのが大きな魅力です。株価を意識した経営を行っていることも評価できます」(アイルさん)     

コロナで変わる社会、対応できる企業に期待!

 コロナで株価の乱高下が続いた2020年、「安値でろうばい売りはしないこと」を心がけてきたというアイルさん。「日本ではなかなか進まなかったテレワークが一気に広まったり、オンライン診療も始まるなど、コロナによって社会構造が変貌し、会社ごとの中長期的な成長性にも大きな変化が訪れています。今後はポストコロナ社会に向けた改革を行っているような会社への銘柄入れ替えも考えたい」と語る。

 10倍株というとついつい急成長で株価急騰が続く人気株に目が向きがちだが、そうした企業は成長期待を少しでも裏切ると株価が大きく下落しやすい。「成長性と利益の面で割安感を兼ね備えた不人気株のほうが、時間はかかりますが安心して長期保有でき、結果として10倍株になりやすい。利益成長で3~4倍、PER(株価収益率)の評価上昇で3倍程度、あわせて10倍になるようなイメージですね」というのが、実際にこれまで何度も10倍株をゲットしてきたアイルさんの持論。「不人気な成熟産業でもシェアを高めながら残存者利益を享受して成長していく会社、コロナのような厳しい環境でも経営者や会社の持つ独自の強みで乗り越えていく力がある銘柄の中にこそ、10倍高を狙えるお宝株が眠っている」とアイルさんは語る。

アイルさんプロフィール

 フォロワー数2万人超のツイッター「中長期投資家アイル」やブログ「中長期投資で超富裕層を目指そう!」で投資情報を発信。年50社以上の株主総会に参加し、株主優待も楽しんでいる。ピースボートで地球2周するほどの海外、国内旅行好き。エーゲ海クルーズを楽しんだこともある旅好きゆえ、世界がコロナ禍から完全に立ち直るのを待ちわびる日々。

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人気ブロガーインタビュー アイルさん 前編
小型成長株で資産を築き、専業投資家に