こんな忍耐は、投資の失敗につながる!

 これとは逆に、失敗につながってしまう不必要な忍耐力というものがあります。それは株価が値下がりする中、我慢して保有を続け、株価の上昇を待つというものです。

 買った株の株価が下がるというのは、いわば「見込み違い」だったわけです。であるならば、適切な時期に損切りをするなどして、損失が小さいうちに撤退し、回収した資金を他の有望な銘柄に回すべきです。

 でも、それをせずに、値下がりする株を我慢して保有した結果待っているのが、個人投資家がおかしてしまう最大の失敗である「塩漬け株の発生」です。

 実はこれも、しっかりと売買のルールを決めることで十分に対応が可能です。株価が下がってしまった株をなぜ売れないかといえば、「持ち続けていればそのうち株価は戻る」という、淡い期待からです。

 でも一方で、株価のさらなる下落により、多額の含み損を抱えてしまうおそれもあるわけですから、これを何としても避けなければいけません。

 そこで、買った株が25日移動平均線を下回るなどして下降トレンドになったらひとまず売却します。これで損失の拡大は回避できます。 

 その後、もしその株が反発して25日移動平均線を超えるなどしたならば、株を買い直せばよいのです。

 こうすれば、塩漬け株の発生も回避できますし、株価の上昇にも乗ることができます。

 株式投資で成功するために必要な忍耐力と、逆に失敗につながってしまう忍耐力を理解するとともに、忍耐力をコントロールするためのルール設定とその順守をぜひ心掛けてくださいね。