NYダウ・ナスダック、急反発
先週は、NYダウ平均株価・ナスダック総合指数ともに急反落しました。イベント(大統領選)通過で、不透明感が低下したと判断されました。
NYダウ週足:2019年10月1日~2020年11月6日
NYダウは、過去1年、ほぼ日経平均と同じリズムで動いてきました。ただ、日経平均が先週コロナ前高値を更新したのに、NYダウはまだ更新していません。
ナスダック総合指数週足:2019年10月1日~2020年11月6日
ナスダック総合指数は、GAFAM(グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル・マイクロソフト)と言われる大型ハイテク株の構成比が高いため、6月に早々とコロナ前の史上最高値を更新し、8月まで世界中の投資マネーを集めて、連日のように最高値を更新していました。コロナ禍でリモートワーク、リモート会議などITを使った技術革新が世界中に広がったため、成長期待がさらに高まりました。
ただし、7~8月は、上昇ピッチが速過ぎることに警戒感が広がり、調整しました。GAFAMによる独占を問題視し、分轄論まで考えている米民主党が、11月3日に実施される米大統領選・議会選で優勢と見られていることも、ナスダックの不安材料となっていました。
大統領選が終わり、民主党バイデン氏の勝利がほぼ決まりましたが、大統領選と同時に行われた議会選の上院で、共和党が過半数を確保したことが、ナスダック急反発につながりました。
当初、バイデン氏が大統領になり、下院も上院も民主党が抑える、完全な民主党支配が実現するとの予想もありました。そうならなかったことを、ナスダック総合指数は好感した形です。
民主党が圧勝すると、GAFAなど、大型ハイテクの分割や規制導入の議論が進むと考えられていましたが、議会で、共和党が一定の勢力を保つことで、ハイテク規制に一定の抑制がかかると考えられました。それが、ナスダック大幅高につながりました。