「菅義偉・総裁」を織り込む株式市場

 安倍首相の後任を決める自民党総裁選では、自民党の主力派閥がそろって支持を表明した菅義偉幹事長が、圧倒的優位に立っています。総裁選の投票が実施されるのは、9月14日(月)ですが、株式市場では、早くも「菅内閣」成立を見込んだ動きが出ています。

 先週の日本株市場では、菅氏の発言が影響を及ぼし始めています。

【1】ケータイ電話各社が売られる
菅氏が総裁選への出馬会見で、携帯電話の料金引き下げに意欲を示したため、先週は改めてケータイ3社(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク)が売られました。

【2】規模の小さい地方銀行株が急騰
 菅氏が2日の出馬会見で「地方の銀行について、将来的には数が多すぎるのではないか」と語ったことで、3日の株式市場で、業界再編の思惑が広がり、栃木銀行(8550)福島銀行(8562)筑波銀行(8338)など規模の小さい地方銀行株が軒並み急騰しました。菅氏は3日の会見では、「再編も1つの選択肢になる」と踏み込んだことから、3日に続き4日も、地方銀行株が急騰しました。