「コロナバブル」。近頃このような言葉を見るようになってきました。「陶酔の中で相場は天井を打つ」という格言がある通り、バブルは全員参加によって最後を迎えます。ただ、どこが天井かは、後になってみなければ誰にも分かりません。

 実際にバブルと呼ばれるような利益を出せるチャンスに遭遇すると、つい「ここから大きなひと山を当てられるのでは!?」と心が浮ついてしまうものです。もしかしたらバブルの入り口にいるとも思える今のような局面で、どのような投資行動や判断が「正解」になり得るのでしょうか?

 本稿では私が実際に担当させていただいた富裕層投資家の行動を検証した結果、大きく3つの鉄則が浮かび上がってきました。今回はこの3つの鉄則について、詳しく紹介していきたいと思います。

鉄則1:資産運用は点ではなく線で考える

 ここで言う「点」とは、現在であったり、ある投資判断をする瞬間であったり、資産運用中のある短い局面を意味しています。そして「線」とは、点という毎日が将来に向けて連続している時間軸のことです。つまり、資産運用はその時々の状況だけを見て判断するのではなく、過去から将来につながっていく時間の連続性の中で判断するべきなのです。過去を見て、今を見て、将来の先を考える、ということです。

 私の知る富裕層の投資家が、実際に何をしていたのかというと、今回のような違和感を覚えるような上昇局面では「山高ければ谷深し」という格言がありますが、そのミニバブルが弾けて市場が下落したときに取るべきアクションを考えていました。つまり、ミニバブル崩壊後の回復期に有望な投資先は何か、あらかじめ考えておくということです。

 例えば「世界経済のけん引役となるであろう米国株式を買い増ししよう」とか、外貨建て債券のうち、信用リスクが高まって価格が下落したら、「破綻リスクが小さいと考えられる良い会社の債券を購入しておこう」、などといった感じです。

 逆に、今のような上昇局面で保有資産の利益を確定させ、次の投資のための資金を準備しておくといったことも重要です。判断に迷う場合は、本格的な下落局面になった際に、保有資産の中で下落率が大きくなりそうな投資先をキャッシュポジションに戻しておく、といった考えも有効です。

 資産運用におけるベストなタイミングを常に見極めることは不可能です。富裕層の方々は、先を見据えて余裕を持ち、時に思い切った判断をされていました。

 例えば今後1年間くらいの主なイベントとそれに伴うリスクを大まかに整理してみると良いかもしれません。今でしたら、米中関係の政治リスク、秋の米大統領選、新型コロナウイルスの第2波の影響などが考えられます。想定外のリスクが顕在化した際の市場のショックは大きいですが、このようなイベントリスクが次のショックの引き金となり得ると考えられる場合は、今の投資内容を見直すタイミングかもしれません。

▼鉄則1に当てはまる富裕層例

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