「筆者が実践している「株価トレンド分析」の優位性~「利大損小」のために」のコラムにて、順張りの重要性について説明しました。筆者が実践している「株価トレンド分析」の根本にあるのは順張りです。
ところで、株価と移動平均線の位置関係から売買のタイミングをとらえる方法として有名なものに「グランビルの法則」というものがあります。実は、筆者が実践する「株価トレンド分析」もベースとなる考え方は同じです。
ただし、グランビルの法則と株価トレンド分析とは異なるところもあり、グランビルの法則すべてをそのまま使うのはリスクがあるというのが筆者の認識です。
そこで、今回と次回は、グランビルの法則の解説と、それを使うにあたり注意すべき点について説明していきます。
グランビルの法則は全部で8つあり、そのうちの4つが買いのタイミング、残りの4つが売りのタイミングを示しています。今回は買いタイミングとその注意点です。
上昇トレンドへの転換直後は迷わず「買い」
- (買いタイミング①)下落していた移動平均線が横ばい~上昇に転じ、株価が移動平均線を上抜けたとき
⇒これは、まさに下降トレンドから上昇トレンドに転換したばかりのタイミングです。特に、下降トレンドが長期間続いた後にこのシグナルが出た場合は底値圏での格好の買いポイントとなります。
筆者はこのタイミングで底値圏にある株を買い、そこから株価が5倍、10倍にまで上昇したという経験も何度もあります。この買いタイミングは非常に重要なものです。
- (買いタイミング②)上昇中の株価が調整し、移動平均線を下回ったものの、移動平均線は上昇中であるとき
⇒上昇トレンドが継続しているとすれば、株価が移動平均線を下回っても一時的なものであると考えられます。したがって、押し目買いのチャンスであるとされています。