日経平均は、年内に2万4,000円を超えるか?

 日経平均が2万3,000円台の戻り売りをこなして、上昇するには、2つ条件が必要であると思います。

【1】来年にかけて新型コロナを克服、世界景気が回復に向かう見通しが強まること。
【2】外国人が日本株の本格的買い戻しに入ること。

 外国人投資家から見て、日本株は「世界景気敏感株」です。米国および中国の景気が回復し、世界景気が本格的に回復に向かう見通しが強まれば、外国人は日本株も積極的に買ってくるでしょう。今後の、世界景気次第ということになります。つまり、【1】の条件が満たされれば、【2】の条件も自動的に満たされると考えられます。

 私は、現時点では、まだ条件がそろっていないと考えていますが、年内に、【1】の期待が高まり、年末に日経平均が2万4,000円を超える可能性は十分あると予想しています。

 来年になれば、米国・欧州・日本・中国で、ワクチンの大量供給が可能になる見通しが強まると思います。今年はウィズ・コロナで経済活動を続け、緩やかな世界経済の回復を続ける見通しがたてば、日経平均は年末までに2万4,000円を超えていくと思います。

 最大のリスクは、米中対立の激化です。新型コロナへの対応がいったん落ち着くと、米中対立が激化するでしょう。世界経済を悪化させるリスクには、注意が必要です。

日本株の投資判断

 結論は毎回述べていることと、変わりません。日本株は割安で、長期的に買い場との判断を維持します。ただ、短期的には急落急騰を繰り返すと思います。時間分散しながら、割安な日本株を少しずつ買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えます。

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