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気象庁は先行き1カ月、3カ月、夏季、冬季を対象に大まかな天候を予想し、「季節予報」として発表しています。今月発表された8月から10月までの『3か月予報』によると、今夏は気温が平年より高く9月になっても厳しい暑さが続くとみられます。10月も気温は平年並みか高い予想で、秋の訪れはゆっくりになりそうです。全国的に梅雨明けも遅く、関東・東北の梅雨明けは8月上旬以降になる見込みです。
【ポイント1】気温は平年より高く、厳しい暑さが予想される
7月22日に発表された気象庁の『3か月予報』によれば、8月から10月までの天候は、気温が平年より高く、厳しい暑さが続く見込みです。同期間の降水量は、沖縄・奄美では平年並みか多い見込みですが、全国的には平年並みの予想となっています。
梅雨明けは遅れそうです。足元では九州南部が平年より2週間遅れの梅雨明けとなり、今後西日本から徐々に梅雨明けとなる見込みです。関東や東北の梅雨明けは8月上旬以降になるとみられます。
【ポイント2】7月は台風ゼロの可能性 観測史上初めて
梅雨が長引く一方で、7月に入ってからの台風発生数はゼロとなっており、このまま月末を迎えれば7月に台風が発生しないのは観測史上初となります。ただし台風シーズンはこれから本格化するとみられ、気象庁は油断をしないよう呼びかけています。この10年間の台風の年間平均発生数は25個前後なので、8月以降、台風の発生が増えると思われます。
なお、異常天候の要因と考えられているエルニーニョ・ラニーニャ現象は、向こう3カ月は起こらない可能性が高いようです。今年の豪雨の原因について、気象庁は偏西風の蛇行の可能性をあげています。
【今後の展開】近年増える「過去最大級」、台風、豪雨等に一層の注意が必要
近年は何年ぶり、過去最大級といった極端な天候が目立っています。気象庁の極端現象(特定の指標を超える現象)のデータによれば、1時間に50ミリ以上の(バケツをひっくり返したような)雨の平均年間発生回数は、2019年までの10年間では統計最初の10年間(1985年まで)に比べ1.4倍に増加しています。
このところ気候変動が大きくなっています。地球温暖化の影響等があげられていますが、その原因はまだ十分に解明されていません。一方で、今年は新型コロナの感染拡大で日常生活にも細々とした感染防止対策をとらなければなりません。そのような環境下、台風や豪雨、猛暑などに対しては一層の注意が必要と考えます。