先週の結果

先週は、2万2,500~2万3,000円のレンジで、週半ば2万3,000円に接近するが上値重い

 先週の予測は、前週の流れである新型コロナウイルス感染者増加の懸念と経済正常化による経済回復の期待から、基本は2万2,200~2万2,700円のレンジの中で、上限を試す動きを想定しました。下値は前週にETF(上場投資信託)の分配金支払いのため換金売りが終わり、ETFが正常化するので、下がると日銀による買いが期待されるからです。上限の突破は米国市場で金融関連の決算があり、予想ほど悪くなければ金融株が上昇し、日本の金融株をサポートして日経平均が2万2,700円を突破することが考えられました。

 結果的に、週始めの13日(月)に前週末の米国株式は、NYダウが+369ドル、ナスダックは史上最高値更新となっていたことで、+301円の2万2,591円で寄り付きました。後場になっても時間外の米株先物が上昇したことで、引けにかけても上げ幅を拡大。+493円の2万2,784円と上限を突破して引けました。一服した後15日(水)は、米国でワクチン開発進展期待で米国株式が主要3指標とも大幅高に。日経平均も2万2,965円と2万3,000円に接近しましたが、ここから上は重く、週末は▲73円の2万2,696円で引けました。結局、レンジを上に伸ばし、2万2,500~2万3,000円の中でのもみ合いとなりました。

7月13日(月):新型コロナウイルス治療薬への期待が高まり、前週の米株式が景気敏感株中心に上昇し、NYダウは+369ドル、ナスダックは+69ポイントと史上最高値更新となったことで、+301円の2万2,591円で寄り付きました。後場になっても買い優勢で上げ幅を拡大し、+493円の2万2,784円と大幅反発し高値引けとなりました。

14日(火):前日のナスダックが大幅安となったことで、日本市場はハイテク株中心に売られ、一時▲245円の2万2,538円まで下げ、戻りは限定的で▲197円の2万2,587円と反落しました。 

15日(水):フロリダ州、カリフォルニア州の感染者が減少し、FRB理事が大規模な金融政策が続くだろうと発言したことで、前日の米国市場でNYダウは+556ドルの2万6,642ドルと大幅上昇しました。これを受けて日経平均は+230円の2万2,817円で寄り付き、一時+378円の2万2,965円まで上昇。終値は+358円の2万2,945円と反発して引けました。ただし、市場ボリュームは増加していないので上値は重く、2万3,000円水準からは上値は重くなるところでした。 

16日(木):ワクチン開発期待が高まったことで、前日の米国市場は主要3指標そろって続伸したものの、日本市場は前日の大幅高の反動や為替の円高を受け反落して始まり、前引けは▲113円の2万2,831円でした。後場になって東京の感染者が286人と発表されると、一時▲206円の2万2,739円まで下げ、終値は▲175円の2万2,770円と反落しました。

17日(金):前日の米国株式は主要3指標そろって下落したものの、朝方は前日の下落の反動や円安で買い優勢となって、一時+87円の2万2,857円まで上昇。その後、下げへ転換し、一時▲126円の2万2,643円まで下げて終値は▲73円の2万2,696円で引けました。

 東京引け後の米国市場は、▲62ドルの2万6,671ドルと続落しました。新型コロナウイルス感染拡大が続いていることで、16日(木)の新規感染者数は過去最多の7万7,000人超えとなり、景気回復が遅れるとの懸念から、NYダウは▲62ドルの2万6,671ドルと続落しました。一方で経済指標はマチマチの動きとなり、ナスダック、S&P500は小幅反発でした。シカゴの日経先物は+5円の2万2,675円となっていました。