保障+運用、自分に合った方法を見極めよう
今回はAさん、Bさんの10年後、30年後の受取額をシミュレーションして比較しましたが、一概にAさんの選択が良くないわけではありません。それぞれのメリット・デメリットを検討して、自分に合った保障と運用を始めることが大事なのです。
◆終身保険(米ドル建て)のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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自分の代わりに保険会社に運用を任せることができる | 契約してしばらくの間は解約した場合、払込保険料よりも少ない金額しか返ってこない。特に短期間で解約した場合は半分以下の場合もある |
買ったタイミングで、将来受け取ることができる金額(米ドルベース)が分かっている | 米ドルベースなので為替の変動によって保険金額が変わる |
保険料の支払いが終わった後も保障は一生涯続く(終身型の場合) | 利益に対して税金がかかる場合がある |
◆つみたてNISA(投信積立)+掛け捨て保険のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
つみたてNISA | 投資金額の変更は自由なので、無理をせずに投資ができる | 運用商品を自分で選定する必要がある |
運用成果によっては想定以上に資産が増える可能性がある | お金が必要なタイミングで、運悪く相場が急落した場合は、大きな売却損が出る可能性がある | |
利益は全額非課税となる | 運用成果は相場次第で確定しているわけではない | |
掛け捨て 保険 |
少額の支払いで大きな保険金を設定できる | 保障は保険料を払っている間のみ |
途中でやめたり、増減しても費用の負担は少ない | 払込保険料は返ってこない |
商品によってはこの他にもメリット・デメリットがあります。きちんと理解した上で、ご自分の家計や状況にあった保障と運用を考えましょう。
家計の救済策
自分たちの家計状況を考えて、適切な備えと資産運用を検討しましょう
家族を守るためだけでなく、独り身でも働けなくなったときの備えは必要です。生活が安定しているときにこそ、万一の備えについて考えておくことをお勧めします。まだ、将来がどうなるか分からないという方は、選択肢を柔軟に変更できるようにしておくことも大事なことです。
お詫びと訂正
2020年7月22日に公開した本記事において、「終身保険」とすべきところ、「変額保険」「変額終身保険」と表記しておりました。お詫びして訂正いたします。
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