日経平均急落、過熱相場からの脱却

 6月15日の日経平均株価は、前週末比774円安の、2万1,530円となりました。世界景気が急速に悪化する中、6月8日まで過熱感をともなう「不況下の株高」が続いていましたが、6月11日以降は一転して値幅の大きな急落相場となりました。

 振り返ると、今年に入ってから、日経平均は、上がる時も下がる時も、きわめて値幅が大きくなっています。

日経平均日足:2020年2月3日~6月12日

注:楽天証券経済研究所が作成

 日経平均は、2月半ばから3月半ばにかけて、コロナショックで暴落しました。下落スピードの速さで、過去に類を見ない暴落となりました。テクニカル指標で短期的「売られ過ぎ」シグナルが出ても下げ止まらず、売りが売りを呼ぶ展開となりました。

 ところが、3月23日以降は、一転して、過去に類を見ない急反発となりました。短期的に過剰に売り込まれただけに、きわめて大きな「自律反発」となりました。

 上昇に転じると、今度は過熱シグナルが出ても、無視して買いが買いを呼ぶ上昇が続きました。6月8日には、近年見られなかったほど過熱感が高まったのち、6月11日から一転して、過熱感を冷ます急落となりました。