ポートフォリオがころころ変わるファンドはオススメできない
──ファンド選びについて他に何かありますか。
ポートフォリオの中身がころころ変わる、つまり頻繁に銘柄が入れ替わるファンドは保有する気になれないですね。
──でも、ファンドマネージャーの立場に立つと、期待薄の銘柄に見切りをつけ、有望な銘柄に入れ替えるというのはひとつの方策では?
たしかにそうなのですが、じゃあ、なぜその銘柄を組み込んだのか、ということです。本当に優秀なファンドマネージャーなら、初めからそんな銘柄は選ばないでしょう。もちろん、どんなに優秀な人でも見誤ることはあるでしょうから、たまに入れ替えくらいはするでしょう。でも、ころころ入れ替えるというのは、見誤ってばかりいるということですから、やっぱり信用する気にはなれないですね。
──たしかにそうですね。
それにそういうファンドマネージャーはマーケットしか見ていないんだと思います。本来、投資会社は企業を育てるという役割を負わなければならないわけですが、そんなことはこれっぽっちも考えていないのでしょう。だから、上昇気配が見て取れたらファンドに組み込もうとするけれど、少しでも下り気味になったらポイと捨てる。あたかも乗り物を乗り継ぐように次々と乗り換えていく。そんなファンドマネージャーは個人的には御免被りたいですね。
──ちなみにスパークスの「厳選投資」は十数銘柄で構成されているとのことですが、入れ替わりはないのですか。
十数銘柄中半数以上は設定時から変わっていないと思います。その事実からも投資会社としての姿勢が伝わってくるし、それに加えてファンドマネージャーの力量を感じます。
──ともあれ、ポートフォリオがころころ変わるファンドは要注意だと?
僕はそう思います。なかには3カ月もするとガラッと中身が変わっているファンドもあります。アクティブファンドを購入する予定のある人はチェックしてみるといいと思います。
※このインタビューは2018年11月30日に実施し、2018年12月19日に初回掲載したものです。
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