先週の結果
先週は、週始めは2万534円の高値をつけ一時2万円台を切るが、週の終値では2万円台を守る
先週の予測では、2万円台に乗せたものの売り圧力が強く、前週と同じように時間外での米株先物の動き、為替相場の動き、原油市況など海外要因に左右されやすい状況は変わらないとしました。目先は4月30日の2万365円を試す展開が想定されます(ここを抜けると2万500円水準まで上昇)が、そのあとはもみ合いに入るとしました。
下げる場合は、トランプ大統領が新型コロナウイルスの発生源を中国だと名指しで批判し、米中関係に懸念が出ており、その場合、日経平均の目先の下値は1万9,500円水準を考えてみました。
結果的に、11日(月)の日経平均は2万365円を突破して2万534円まで上昇。終値では+211円の2万390円と年初来高値更新となりました。しかし、その後、上値重く3日続落となって14日(木)は1万9,902円まで下げて▲352円の1万9,914円に。
引け後の米国株式では、シカゴの日経先物は1万9,600円まで下げましたが、NYダウが切り返したことで2万円台を回復し、週末は+122円の2万37円で引けました。
ゴールデンウィーク明けの11日(月):前週8日(金)の米国市場で4月雇用統計が戦後最悪となったものの、悪化が予想を下回らなかったことや、欧米で外出規制を緩和する動きが広がったことで、米株式3指標がそろって大幅高となり、これを受けて日経平均は+154円の2万333円で寄り付き、一時+355円の2万534円まで上昇。終値はやや上げ幅を縮小し、+211円の2万390円と3日続伸となりました。
12日(火):朝方はハイテク株が買われましたが、利益確定売りで方向感の乏しい展開となり、▲24円の2万366円と4日ぶりに小反落しました。
13日(水):前日の米国市場で経済活動の再開に不透明感が強まったことで、主力ハイテク株中心に売り物が出て、NYダウは▲457ドルとなり、日経平均も米株安と円高を嫌気して▲225円の2万140円で寄り付き、▲310円の2万56円まで下げましたが、売り一巡後は下値堅く2万円台を守って▲99円の2万267円の続落でした。
14日(木):前日の米国市場でNYダウが前日の▲457ドルに続き、▲516ドルと3日続落となった(パウエルFRB議長が経済の先行きに強い懸念を示した)ことで、日経平均は▲126円の2万140円で寄り付くと、後場には株価先物にまとまった売りが出たのをきっかけに下げ幅を拡大。一時▲364円の1万9,902円まで下げ、大引けは1万9,914円と7日以来の2万円割れとなりました。
15日(金):前日の米国株式が一時▲458ドルの2万2,789ドルまで急落し、これにツレてシカゴの日経先物は1万9,600円まで下落。しかし、原油価格が反発したことで、NYダウは切り返し+377ドルの2万3,625ドルで引け、シカゴ日経先物は+280円の2万60円となっていました。
これを受けて日経平均は+235円の2万149円で寄り付き、一時+283円の2万198円まで上昇、前引け近くに▲81円の1万9,832円まで下落しました。しかし、後場になるとプラスに浮上し、日本銀行のETF(上場投資信託)買い観測もあり+122円の2万37円で引けました。
15日(金)の米国市場は、4月小売売上高が過去最悪となり、米国政府がコロナウイルスの発生源とみられる中国に経済制裁(ファーウェイへの制裁強化など)を発表したことで、米中対立懸念から大きく売られて始まりましたが、その後、5月のミシガン大学消費者信頼感指数が予想外に改善し、多くの州で経済活動再開拡大となってきたことで、NYダウは+60ドルの2万3,685ドルと続伸しました。シカゴの日経先物は▲20円の2万20円でした。