長期分散投資成功のカギは、機動的な資産配分の変更
リスクコントロール機能の付いたバランスファンドの多くは、リスクを一定水準に抑えるべく、あらかじめリスクとリターンの目標値を掲げて運用を行っています。シンプルにいうと、運用資産を「大きく増やす」ことよりも、「減らさない」ことに主眼を置いている点が特徴です。こうした価格変動リスクを抑えながら、安定的にリターンを積み重ねていくという運用手法は、2000年代後半の世界的な金融危機以降、いわゆるプロ(機関投資家)の世界で多く取り入れられるようになりました。
プロではない、一般個人の資産運用・資産形成でも、資金の性格によっては、商品を選ぶ段階から「低リスク」、つまり基準価額のブレ幅を抑えた商品を取り入れた方が良いケースはあります。
代表的なのは、退職金や教育資金など、数年以内に使うことが決まっている資金です。あるいは、相続によって受け取った資金など、「減らしたくない」という明確なニーズがある場合も、最初から「減らさない」ように設計された商品を選んだほうが良いでしょう。