Forbes JAPANの報道によると、世界最大のヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエーツ創業者でビリオネアのレイ・ダリオは「復興は3年以上先」と述べたという。
QEインフィニティや財政出動でまたプチ・バブルが再燃する可能性はないわけではないが、コロナ禍で世界は中国型の国家資本主義(社会主義)に向かっている。資本主義の危機と同時に民主主義の危機も到来している。ゼロ金利下でいくらでも債務を積み上げ、それを返す必要がないという理論はいわゆる学者の机上の理論であり、現実には機能しないだろう。いまや不良債権のゴミ箱と化した中央銀行が相場の主役となっているが、ここから3年以内に取り返しのつかない金融システムの破綻を迎えるだろう。
連邦債務の推移と2050年までの予測値
4月30日現在、米国のバフェット指標は138%、日本のバフェット指標は126%である。今回の急落相場前の日本のバフェット指数は168%で推移していた。この数字は過去の中央値である140%を上回っており、日本のバフェット指数を算出しているgurufocus社では、170%近いバフェット指数の水準で日本株に長期投資をすると、向こう8年間はマイナスリターンになると予測していた。
コロナ禍の未曽有の経済危機で、これから日本のGDPは間違いなく下がっていくだろう。分母のGDPが下るとバフェット指標は上昇し、株はますます割高になっていく。
日本株のバフェット指標(株の時価総額÷GDP)4月30日現在126%
日本のGDPの推移(1986~2020年)