コロナ・ショック後の日経平均、割安か割高か

 日経平均株価は3月中旬に1万6,000円台まで下げ、その後、1万9,000円台まで戻してきていますが、ここからさらに上昇していくのか、下げに転じるのか、判断しかねている方も多いのではないでしょうか?

 今の日経平均の水準は安いのか、高いのか、業績から判断するポイントを、私なりにお伝えしていきます。(2019年12月26日の記事「2万4,000円台到達の日経平均、まだ上がる?もう天井?業績から判断するポイント」も併せてご参照ください。)

 まずは、日経平均と、日経平均を構成する銘柄の業績動向(予想EPS[1株あたり利益])の推移を見てみましょう。

日経平均株価と予想EPSの推移(1)
(2013年1月1日~2020年4月17日)

出所:マネーブレインが独自分析により作成

 年末年始には日経平均は2万4,000円台まで上昇していましたが、その後、調整しています。引き続き、日経平均は予想EPSの推移とほぼパラレルに動いていることが見て取れます。

チェック(1):現在の利益水準は、大不況後の低水準?好景気の高水準? 

→高水準

 足下ではアナリストの企業業績見通しの下方修正が相次いでいますが、2020年4月17日時点での予想EPSの水準は2015年、2016年と比較しても、まだ高い水準にあるので、高水準と判断します。

チェック(2):来期・再来期調整予想EPSは上向き?下向き?

→下向き

 大きく下を向いている状態なので、下降トレンドと判断します。

チェック(3):来期・再来期調整予想EPSを基にしたPERは?

→14.47倍(中心値付近)

 2013年1月からの来期・再来期調整予想EPSを基にしたPER(株価収益率)は、11.5~17.5倍の推移となっており、中心値は14.5倍となっています。4月17日時点(日経平均株価:1万9,897円)は中心値付近となっています。