先週の急反発で、日本株を買ったのは誰か?

 先週、1週間(3月23~27日)で、日経平均は17%上昇しました。これは週間ベースで過去最大の上げ幅。これほどまで、大慌てで日本株を買ったのは誰でしょうか?

 まだ、主体別売買動向の統計が出ていないので推測するしかありませんが、過去何度も繰り返してきたパターンから、買い手が外国人であることは間違いありません。外国人は売る時は下値を叩いて売り、買う時は上値を追って買ってくるので、外国人が大量に売買する時は、短期的な値動きが荒くなります。国内投資家は、こんなに荒い値動きを起こすような売り方・買い方はしません。

 先週の買いの主体は外国人投資家による日経平均先物の買い戻しだったと考えられます。外国人は、コロナ・ショックによる世界景気の急激な冷え込みを受け、世界景気敏感株である日本株に、きわめてネガティブな投資判断をしてきました。外国人と見られる投資家による、日経平均先物の空売りが、過去最高に近いところまで積み上がっていました。

 そんな中、日米欧主要国から、「なんでもあり」の巨額「財政・金融政策」の発動が出てきたことから、外国人の一部が先物を大慌てで買い戻したと考えられます。

 日本銀行による、日本株ETFの大口買いは先週も続けられました。先週は、4,068億円買っています。

 公的年金による、日本株リバランス買いや、事業法人による自社株買いも、一部出ていた可能性があります。3月末受渡ベースの最終売買日(3月27日)に向けて、一定金額を買う必要があったと推定されます。

 それでは、先週、売ったのは誰でしょう?これも推測ですが、個人投資家は売り越しだったと考えられます。個人投資家は、下落局面で買い、上昇局面で売る傾向が顕著ですから、先週は売り越しだった可能性があります。