目の前にある年金減少社会

 公的年金の支給年齢は段階的に引き上げられ、現時点では、1961(昭和36)年4月2日生まれ以降の男性と、1966(昭和41)年4月2日生まれ以降の女性は原則65歳から支給されることになっています。今後、この支給年齢が引き上げられる可能性は極めて高く、さらに、受給額も少なくなることが予想されています。今回は、「年金減少世代」の私たちが老後を見越して備えるべき資産形成の方法について解説します。

初心者が少しの知識でスタートするなら…?

「投資は怖い」「投資は面倒」。そんなふうに考えて、最初の一歩を踏み出せない人におすすめなのが、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金。以下同)と、NISA(ニーサ=少額投資非課税制度。以下同)/つみたてNISAです。両者はともに、個人の老後資産形成を後押しするために設けられた国の制度です。

 iDeCoと、NISA/つみたてNISAを使うことの大きなメリットは大きく二つ。

 一つは、長い期間投資を続けることで、預貯金で貯めるよりも資産を増やせる可能性があること。そして二つ目は、節税効果が期待できるということです。

 まずはiDeCoから見ていきましょう。

 iDeCoとは、国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せして、個人が任意で加入できる私的年金制度です。証券会社や銀行など、iDeCoを取り扱っている金融機関(運営管理機関)で加入申し込みを行った上で、毎月一定額を積み立て(これを拠出といいます)、投資信託などの金融商品で運用します。積み立てた資金は、60歳以降(※)に一時金として一括もしくは年金として分割で受け取ります。老後のために自分で積み立て貯金をし、そこに資産運用の要素が加わるようなイメージです。

※現行60歳から70歳の間で選択可能な受給開始年齢は、近年中に60歳から75歳まで拡大されることが決まっています。