短期的な売買が可能な穀物関連銘柄
中国における新型コロナウイルスの感染拡大の鈍化が、中国での消費回復期待を生み、また、それが、米中の「第一弾の合意」順守への期待を生んでいるとみられます。中国における、同ウイルスを巡る情勢が改善に向かえば向かうほど、これらの期待は強まり、穀物相場にとってはプラス要因が強まると考えられます。
加えて、小麦では欧米で備蓄が積み上げられる観測が、大豆では今年の米国での作付面積が減少する観測が出ていると言われています。トウモロコシは今年の米国の作付面積が増加する、移動制限などによりバイオエタノールの消費が減少するなどの観測もありますが、米国で新型コロナウイルスの感染が拡大すれば、作付け作業に支障が生じ、大豆だけでなく、トウモロコシの作付面積も減少する可能性もあります。
そして、現在、サバクトビバッタが猛威を振るう、東アフリカから中東、西アジアで、食糧難が発生する可能性が高まっています。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が進行する中、サバクトビバッタが猛威を振るっている地域で大規模な食糧難が発生すれば、食料の安全保障が脅かされたことで、不安が強まり、世界的に、穀物(というよりも食料)を調達しようとする動きが強まる可能性があります。
現在の穀物相場には、新型コロナウイルス、米国の作付け、サバクトビバッタなど、複数の材料が一度に作用している状況と言えます。足元、反発色を強めていますが、今後も、短期・中期的に、反発色を強める可能性があると、筆者は考えています。
以下は、楽天証券で取引ができる穀物関連の銘柄の一例です。今後のお取引の参考になれば幸いです。
図:楽天証券で取引ができる穀物関連の銘柄(一例)