1.米国株はどこまで下がる

 ベア相場入りしたあとも下がり続ける米国株式市場(2020年3月12日時点)。どこまで下がるかは、この相場が心理的パニックによる過剰反応なのか、今後の景気後退を反映したものなのかによって異なります。

 前者であれば、株価の下落は数週間で終わるでしょう。しかし、マクロ経済を反映したものであれば、長期戦になる可能性があります。

S&P500の増減率とGDP成長率の推移(2020年3月12日まで)

出所:ブルームバーグデータより楽天証券作成

 2007~2009年の世界金融危機時のように、GDP(国内総生産)の大幅なマイナス成長が連続することが最悪のケースです。そうなった場合、株価はここからさらに下がるリスクがあります。

 一方、GDPの成長率がマイナスになったとしても、金融危機並みの深刻さではないと分かれば、株価水準は落ち着きを取り戻しそうです。