「配当利回り」も重要

 優待投資を始めようと思っている方に、「優待内容の魅力」だけ見て、予想配当利回りを見ない方もいらっしゃいます。予想配当利回りも、必ず見るようにしましょう。配当利回りが高ければ、受け取った配当金で好きなものを買うことができるからです。

 優待品が魅力でも配当利回りが低い銘柄は、株主への利益配分が充実しているとはいえません。優待品と配当金の魅力を両方見て判断するのが、合理的です。

 上記の表を見ると、オリックス(配当利回り4.4%:3月3日時点)、日本航空(同4.2%)、KDDI(同3.8%)、タカラトミー(同3.2%)は、優待が魅力的、かつ配当利回りが高い銘柄として、注目できます。配当利回りが2%前後の銘柄も配当利回りでもそこそこ評価できます。ただし、ヤマダ電機は配当利回り(市場予想)が2.5%ですが、業績低迷が続いているので、投資は避けた方が良いと判断しています。

 配当利回りが1%に達していないアトム、カッパ・クリエイト、オリエンタルランドは、優待が魅力でも配当利回りが低く、総合的に評価して株主への利益還元が魅力的とは言えません。アトムは、業績不振が続き、今期最終利益が赤字見通しなので、投資は避けた方が良いと思います。

 なお、配当利回りは確定利回りではなく、業績変動にともなって増えたり減ったりすることには、注意が必要です。