次に、日経平均構成銘柄の時価総額を見てみましょう。

日経平均構成銘柄の時価総額上位10銘柄(2020年2月25日時点)

順位 銘柄コード 銘柄名 時価総額(百万円)
1 7203 トヨタ自動車 24,713,947
2 9984 ソフトバンクグループ 11,410,384
3 9432 日本電信電話 10,666,708
4 9437 NTTドコモ 10,319,205
5 6758 ソニー 9,253,953
6 9433 KDDI 7,994,139
7 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 7,555,667
8 6098 リクルートホールディングス 7,270,581
9 4519 中外製薬 6,713,432
10 4502 武田薬品工業 6,411,044
出所:楽天証券ウェブサイトのスーパースクリーナーを用いて作成

 構成比率の上位10銘柄と、時価総額の上位10銘柄で共通している銘柄は3銘柄のみで、かなり異なっています。ちなみに時価総額トップのトヨタ自動車の構成比率は1.21%なので、日経平均株価に対する影響度合いは、ファーストリテイリング(8.99%)の7.4分の1しかありません。一方で、時価総額でみると、トヨタはファーストリテイリング(5,984,678百万円)の4.1倍もあります。

 日経平均株価は「加重平均」で算出されているものではなく、ファーストリテイリングの影響が大きいのに、用いるPER、PBRの値が「加重平均」だと、トヨタ自動車の影響が大きいということになり、異なる算出方法の物差しで測っていることになります。

 測るとしたら、同じ算出方法の物差しで測る必要があります。日経平均株価の算出方法と同じ「指数ベース」でPERもPBRも見ないと、実態とは異なる判断になってしまうと考えますが、皆さんはどう思いますか?