「加重平均」と「指数ベース」

「日経平均株価(2020年2月25日終値:2万2,605.41円)の予想PER(株価収益率)は約14倍だから米国S&P500指数に比べて割安だ」「日経平均株価は2万1,000円を割れたところに、PBR (株価純資産倍率)1倍の水準があるから、その辺りまで下がったら割安だ」という声も聞こえてきますが、これは、実態を表しているのでしょうか? 

 ご存知の方も多いかと思いますが、PER、PBRの計算方法は、「加重平均」と「指数ベース」の2種類(日本経済新聞朝刊には、「加重平均」が掲載されている)があり、冒頭のPER約14倍、PBR1倍は、「加重平均」の値です。しかし、私は「加重平均」ではなく、「指数ベース」で見るほうが実態と合っており、適切だと考えています。

 冒頭の話を「指数ベース」の値を基にしてお伝えすると、「日経平均株価の予想PERは18倍台だから、米国S&P500指数と同程度で、割安感がある訳ではない」「日経平均株価のPBR1倍の水準は、1万3,500円辺りだから、日経平均株価が2万1,000円を割れても、割安ということにはならない」ということになります。