新型肺炎による波乱、売り一巡後はどうなる?
今の株式市場における突発的波乱要因はもちろん「新型肺炎」の感染の広がりです。中国・湖北省で発生したこの疫病は、世界経済にも悪影響を与えるとみられています。
2日、IMF(国際通貨基金)のゲオルギエバ専務理事は「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある」との懸念を表明しました。すでに「生産部門やサプライチェーンの混乱を引き起こし、旅行ビジネスにも影響を与えている」とした上で、日本など周辺国経済の下押しリスクへの警戒感も示しています。
今後の東京市場は「中国での感染の広がり」「(日本を含む)中国国外での感染の広がり」に関する情報に神経質になることでしょう。
仮に事態が収束の方向に向かったとしても、その後、実体経済への影響が(各国GDP[国内総生産]、特定企業の業績)具体的な数字となって現れてくることから、景気減速への疑心暗鬼は継続するものと考えられます。
ここでは「売り一巡後」の投資家の行動パターンについて、過去の例を参考に、さらに今のセクター環境も踏まえて考えます。