3月の株主優待銘柄

 優待投資家にとって最も忙しい株主優待最盛期の3月末が迫ってきました。今年は3月27日(金)が権利付き最終日となり、土日をはさんだ30日(月)が権利落ち日、翌31日(火)が権利確定日になります。3月27日(金)までに株を買って、翌週30日(月)まで持ち越すことが優待獲得の条件です。

 3月優待は昨年よりも10社以上増えて808銘柄※になりました。これだけ数が多いと選ぶのに困ってしまう面もありますが、相変わらず人気が高いのは株主配当利回りが3~4%と高いオリックス、KDDIといった高配当優待株。

 優待内容自体ではヤマダ電機の買物優待券、ANAやJALの国内航空券割引優待、アトム、カッパ・クリエイトなど回転寿司系優待などが好まれているようです。タカラトミーのオリジナル玩具優待やオリエンタルランドのディズニーランド1デーパスポートなど、趣味性や愛着度の高い優待もしっかり人気上位に入っています。※楽天証券 株主優待検索より

 3月優待の人気No.1は4%台の高配当利回りで知られるリース会社・オリックスになりました。100株以上の保有で株数に関係なく贈られる「ふるさと優待」は青森県のりんごジュース1L6本から熊本県の和牛ハンバーグ120g5個まで全国の特産品を網羅。オリックスの野球観戦券5,000円分も含め、計56品目のギフトから選べる豪華さが魅力です。
 3年以上の長期保有だと、さらにグレードアップ。北海道の海鮮美味7点セットや兵庫県あわぢびーる5種10本など36品目から選べます。

 他に、レンタカー基本料金30%オフなどオリックス系列の自動車、ホテル、水族館、老人ホームなどの割引が受けられる株主カードもあります。

 2位は業績回復中のヤマダ電機の買物券優待です。保有期間によって、もらえる優待券の金額が変わりますが、100株保有の場合、3月末1,000円分、9月末2,000円分で、3月末は1年以上2年未満の継続保有で1,500円分、2年以上で2,000円分の増額となり、9月末の1年以上継続保有で500円分上乗せより、長期保有派に有利です。

 3位は優待株の定番といえるANAホールディングスの国内線割引優待です。100株だと、優待割引を受けられる「株主優待番号ご案内書」を3月末、9月末に各1枚もらえます。400株未満では100株ごとに年間2枚ずつ割引券が増える仕組みです。優待割引には大人と子供があり、通常時とピーク時の2種類の料金設定があります。混雑状況によっては販売される座席に制限があります。

 最も高額な路線である札幌-沖縄間では、最高値のANA FLEXAで8万500円する搭乗券を通常時の大人優待割引料金なら3万2,850円で購入できます。帰省や旅行で頻繁に飛行機を利用する人にとって、ANAや5位に入った日本航空の国内線割引優待はとてもお得に使うことができます。

 100株で3,000円相当の「全国47都道府県のグルメ品」から選べる4位のKDDIは配当利回りも3%台と高く、株価も好調です。5年以上の保有だと5,000円相当のグルメ品にグレードアップします。

 6位は回転寿司などの飲食チェーン・アトム。100株につき2,000円相当の食事ポイントが年2回(3・9月)あり、傘下のコロワイド・グループの店舗でも利用可能です。

 7位は三越伊勢丹ホールディングスの買物・食事などが10%オフになる株主カード優待。同社のデパートをよく利用したり、店舗内などで行われる文化展・美術展の一部を無料で鑑賞したい人にとっては人気の高い優待です。

 8位には3月末、100株以上保有の株主に、市販されていないオリジナルミニカー2台が贈呈されるタカラトミーが入りました。2,000株以上の保有だとミニカー4台のほか、細部までこだわった特別企画のリカちゃん人形ももらえます。