投資信託の資金流出ランキング! 

 2019年、資金流出が目立った上位10ファンドは下表の通りです。

2019年:資金流出上位10ファンド

順位 ファンド 運用
会社
2019/11末
純資産
(億円)
年初来
資金流出入
(億円)
1 グローバル・ロボティクス株式ファンド
(1年決算型)
日興 3,404 ▲1,520
2 グローバル・ロボティクス株式ファンド
(年2回決算型)
日興 3,841 ▲1,305
3 ロボット・テクノロジー関連株ファンド
-ロボテック-
大和 2,791 ▲1,182
4 グローバルAIファンド 三井住友DS 2,142 ▲1,052
5 日経225ノーロードオープン AMOne 1,506 ▲804
6 グローバル・フィンテック株式ファンド 日興 1,814 ▲543
7 フューチャー・バイオテック 三井住友DS 1,406 ▲538
8 ひふみプラス レオス・キャピタルワークス 5,881 ▲526
9 新光 US-REIT オープン AMOne 5,791 ▲472
10 GSグローバル・ビッグデータ投資戦略
Bコース(為替ヘッジなし)
ゴールドマン 1,877 ▲472
※2019年11月末時点(楽天証券取扱の全銘柄を対象)

 1位「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)」から4位「グローバルAIファンド」までのファンドは、ロボット産業や人工知能(AI)などに関連した株式に投資するテーマ型ファンドです。2016年から2018年前半までは、好調な世界経済を背景にこうしたテーマ型ファンドが人気を集めましたが、これらのテーマ型ファンドはいわゆる景気敏感株に集中投資する傾向が見られます。

 2018年後半以降、不安定な動きを見せた株式市場の影響により、これらのファンドの値動きも大きく変動したことから、利益確定売りやろうばい売りが発生したものと思われます。

 8位「ひふみプラス」は、主に国内株式に投資するファンド。設定来、好調な運用実績に加え、2017年にテレビ番組で取り上げられたことで人気が爆発し、2018年1月にかけて資金流入のピークを迎えました。しかし、2018年以降、国内株式市場が軟調に推移したことから、資金流入のピークで購入した投資家に含み損が発生。足元、国内株式市場が回復し、含み益が解消したところで「やれやれ売り(戻り売り)」が発生している模様です。2019年の同ファンドの成績は分類平均を上回っており、好調を維持していますが、今後、利益確定売りなどによる資金流出が大きく加速すると運用に与える影響も懸念されます。今後の資金流出入の動向が注目されます。