個人投資家はどうやったら良いか?

 この簡単なリバランス・ルールは個人投資家でも真似しようと思えば、真似できます。どうすればいいのでしょう? 話を簡単にするため、運用対象とするリスク資産は、日経平均インデックスファンドだけとして、説明します。【1】~【4】の手順でリバランスを行います。

【1】投資金額を決める

 まず、日経平均インデックスファンドを長期的にいくら持つか、基準となる投資額を決めてください。仮に100万円として、説明します。次に、日経平均インデックスファンドの時価ベースの保有額の下限と上限を決めます。基準となる投資額のプラスマイナス20%くらいがいいと思いますので、下限を80万円、上限を120万円とします。

【2】投資を開始

 次に、日経平均インデックスファンドを100万円買います。

【3】大きく下がった時のリバランス

 日経平均が20%下がると、投資金額は時価ベースで80万円となります。さらに下がると、時価評価額が80万円を下回ります。保有額の下限は80万円と決めていますので、ここでリバランスルールが発動されます。日経平均インデックスファンドを20万円買い増しして、投資額を100万円に戻します。

【4】大きく上がった時のリバランス

 逆に、日経平均が20%以上、上昇し、時価ベースで120万円を超えてくるときは、売る必要があります。保有上限を120万円と決めているからです。日経平均インデックスファンドを20万円売って、保有金額を100万円に戻します。

 リバランスは、一気に20万円やらないでも、とりあえず10万円だけやるというルールでも構いません。自分にとって、やりやすいルールを決めていただければ良いと思います。

 以上【1】~【4】のシンプルなルールに従うでだけで、私が実際に年金の運用で行っていたようないいタイミングでの売買ができるようになります。

 個人投資家にとって、むずかしいことは、自分にとって長期的に保有すべきコアとなる投資金額がいくらか決めることだと思います。今まで、そのような考えがなかった人は、今日から、決めてみたら、いかがでしょうか。

▼もっと読む!著者おすすめのバックナンバー

2019年11月25日:どうなる日本株?香港人権法案の行方に注目、GSOMIA継続は好材料
2019年11月20日:日経平均先物「踏み上げ」いつまで?裁定売り残はピークから1兆円減少
2019年10月28日:2019年年末の日経平均予想!2万3,000~2万5,000円を維持:第4次産業革命さらに進む