「香港人権・民主主義法案」めぐり米中対立が再びエスカレートする不安生じる
先週の日経平均株価は1週間で191円下落し、2万3,112円となりました。NYダウは、1週間で129ドル下がり、2万7,875ドルとなりました。
米国議会(上下院)が20日までに香港での人権尊重や民主主義を支援する「香港人権・民主主義法案」(以下「人権法案」と表記)を可決、トランプ米大統領が署名すれば発効する状態となったことが不安視されました。中国は、同法案が発効すれば、内政干渉として、米国に報復すると宣言しています。そうなると、年内の米中通商交渉「部分合意」は絶望的となり、12月15日に予定されている米国による「対中制裁関税第4弾」も撤回されず、発動されることになります。米中の報復合戦がさらにエスカレートし、世界景気に一段と悪影響を及ぼすことになります。
11月は、「米中部分合意が近い」「米中対立が緩和すれば、抑えられていたハイテク投資が復活し、来年にも世界景気は回復に向かう」との期待で世界株高が進んできました。それが先週は一転して、米中対立がエスカレートする不安が出たため、日経平均・NYダウともに反落しました。