米中貿易戦争と景気変動に左右される米半導体

 米中貿易戦争の行方に依然として不透明感が漂う中、その影響が懸念されるのが米半導体業界です。世界の半導体の半分以上は中国が消費していると言われており、米国の半導体メーカーの中には中国に製造工場や合弁会社を有しているものが少なくないからです。

 半導体業界への影響は目に見える形で現れています。半導体メーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)は2019年9月26日に2019年6-8月期決算を公表しましたが、その後、株価は下落しました。2019年9-11月期予想のEPS(1株当たり利益)が市場予想を下回った上、中国のスマートフォンメーカーであるファーウェイ向けの販売制限が続く可能性が高まったためです。

 これから本格的な決算発表シーズンに入りますが、半導体メーカーの株価は米中貿易戦争の結末と、景気動向によって大きく左右されるでしょう。