本日の注目通貨
ユーロ/円:119.60円に注目
9月に入ってからのユーロ/円は、3日に年初来安値となる115.87円まで下げた後は反発に転じています。イタリアの新連立政権が親ユーロ路線を表明したことや、米中貿易協議に関して前向きなニュースが続いていることがユーロ買いの材料になっています。
ユーロ/円が7月につけた高値123.35円と115.87円の50%は119.60円。このレベルを短期的なブルベアの分岐点と考えます。
この日(11日)のユーロ/円は、119.17円まで上昇しましたが、その後は失速して118.30円まで戻されています。ユーロ/円の上昇トレンドを確認するにはもうひと踏ん張りする必要があります。119.60円を上に抜けたら、次は8月高値120.70円、その次は7月高値123.35円がターゲット。なお、今年の高値と安値の50%は121.69円。
逆に119.60円を超えられなかったら、ユーロ安が再び勢力を増すと考えます。継下サイドの注目レベルは117.50円、その下は116.55円(8月安値)、115.87円。
ユーロ/円は2017年4月以来2年4カ月ぶりの安値圏まで下がっているので、中期的な買いレベとみることもできます。その前に、今夜はECB理事会という重要なイベントがあるので、まずはその内容を検討したいと思います。
ユーロ/円の1日の平均値幅は約0.90円。ECB理事会やドラギ総裁の会見前後には、この程度の動きがあることをリスクとして考えておきたいです。
ユーロに関する気になる材料をまとめると、
ECB理事会、量的緩和あるかないか?
ドラギ総裁のフォワードガイダンス、どれだけ「ハト派」になるか?
ドイツの景気刺激策は? 政府は財政赤字を検討もブンデスバンクは否定的
ブレグジットによる経済的ダメージ
ノードストローム2を巡るドイツと米国との関係悪化
デジタル課税巡る米仏の対立
米欧自動車戦争
ラガルド次期ECB総裁とECB理事との不和説
メルケル首相は人気高いが、後任のAKK氏はリーダーシップに疑問